「……少しばかり、鬼鴉がおかしくなってきたようだ。トウカ殿、貴女はどう思う?」



ランスは塞きを切ったように口を開くと、語り始める。



疑心暗鬼―



不満と不安は猜疑心を生み出し、ヒビ割れは決壊を招く。


人間という生物は、考える生き物である。


その考えの方向性によっては、歩む道を間違える事もあるだろう。


楽観的、悲観的、極論、見据えた先にナニを望むかで、如何様にも取りようがあった。