「企むとは、少しばかし人聞きが悪い……」


「お前には、聞いていないゾっ!ロインっ!!」


ロインの言葉を、烈しい剣幕でランスは遮る。

そのまま黙するロインを尻目に、ランスは鬼人に向き直った。


「……ただ、命令に従うだけでは、納得出来ないのか?」


鬼人はそれまでにない程の、冷淡な表情でランスと視線を合わせ、口を開く。


「俺達はソレがイヤで、傭兵になったんじゃなかったのか?」


ランスは視線を逸らさず真っ向から、鬼人の質問に答えた。