床には、引きずるようにして出来た血の道。

その先に横たわるのは、禁であった。


禁の隣には、銃佐ェ門が床に両膝をつき、うち震えている。

さらにその隣には、皐月がいたたまれないように立たずんでいた。


「……ッ!?」


皐月は闘兵衛の存在に気付くと、彼のもとに駆け寄る。


「闘兵衛殿……。左肩、脱臼しているのでは?」


「……」


闘兵衛は皐月の質問には答えず、茫然と銃佐ェ門と禁を見つめていた。