闘兵衛は左肩を抑えて、脚を引きずり、廊下を進んでいる。
「……ゼェ……」
粗く息を吐く闘兵衛は、未だに、脱臼したままの左肩を痛々しくぶら下げていた。
満身創痍。
紅拳との死闘を終えて、ひたすらに闘兵衛は廊下を歩く。
目的地が、決まっているワケでは無い。
しかし、仲間と合流する為、ソコに吸い込まれるように闘兵衛は歩き続けていた。
幾度となく扉と部屋をくぐり抜けて、ソコを目指す。
「……フゥ……」
闘兵衛は一呼吸つけ、その扉の前で脚を止めていた。
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