「……イヤな胸騒ぎが、するんだ。よく、わからんが……」


「……」


さらに険しい表情を浮かべて、銃佐ェ門は途切れ途切れに呟く。


ナニを差し置いてでも、禁と出会う。


闘兵衛より禁の心配を、銃佐ェ門は口にした。


皐月は沈黙を守りつつ、走り続ける。



普段、平常心を保っている銃佐ェ門ではあるが、焦燥感を溢れ出さんばかりの慌てようを、見せていた。