「……何にせよ、あんな形で終わらせなければ、呑気な連中は己の立場に気付く事すら、ありませんからね?」


ルソウは微笑みを浮かべたまま、辛辣な台詞を、サラリと漏らす。


「ハッ……。アンタも、変わった女性だな?」


闘兵衛は表情を崩すと共に苦笑を浮かべ、ルソウの顔を伺いながら、そう評価した。


「……年の功、と言えるかしら?」


冷笑にも近い表情を、優しい微笑みに変化させたルソウは、自分の年齢を揶愉するように答える。


和んだ空気に安堵感が生まれ、平穏が訪れた事を確信させるのだった。