「トウベェ……。何故、貴方はキン様に歯向かうのですか?」


声を発したのは、茶髪の少年トゥルウである。

トゥルウは首を傾げながら、闘兵衛に向かい問い掛けた。


「……」


暗闇の室内に、全員の目が慣れてくると、無言の闘兵衛とトゥルウの視線が絡み合う。



「……貴方は、キン様の使用人でしょう?」


トゥルウは不思議そうな表情を浮かべ、呟く。



「使用人、だってよっ?はっはっはっ!!」



捻れる腹を押さえつけ、禁は闘兵衛を指差し爆笑する。


「……」


仏頂面を浮かべ、闘兵衛は沈黙を守るのだった。