「私はこれでも、30を越えてますよ……」


「っ!?」


身長の低いルソウは、外見上10代にしか見えない。

ルソウの淡々とした解答に対し、銃佐ェ門は仰天していた。


全員が出発の準備を整えて、歩を進め始める。


銃佐ェ門は申し訳なさそうに、口を開く。



「なんか……、すんませんした」


年下だと思っていた人間が、年上だった時ほどのバツの悪さは、ない。


銃佐ェ門の嘆きが、山の中に木霊するのだった。