「情報……、ですか?」


ルソウは眉を潜めると、暗闇に怯えるかのようにジェノスへと問い返す。


「あぁ……。死を誘う者に青い服装の集団、傭兵と、神卸しの短剣の謎。大司教の居所に、お宝の在りか。全てを話せ」


闇夜に紅く光る瞳には、反論を許さない輝きを放っており、その口調は、殺意すら孕んでいた。


ただ、どさくさに紛れ、私利私欲を混ぜている所が、ジェノスの豪胆さというか、狡賢い部分でもある。



「……青い服装の集団は教団の神官戦士で、私も所属しております……」


違和感を覚えながらも、ルソウは今の状況に責任を感じたのか、返答を始めるのだった。