銃佐ェ門の眼前を歩いているジェノスは、皐月や禁に軽口を交わしながらも、跳ねるような足取りで道を進んでいる。



(そんなに、ヤバめには見えないが……?)


銃佐ェ門はジェノスの背中を見つめて考えに耽るが、これという答えを見出だせずに、頭を一掻きするに至っていた。



「そろそろ街に近付いたみたい、ダネェ?少し、道を外れようか?」


ジェノスは辺りを見渡すと、全員に向かい声を掛ける。


「そうですね。街に入るのに、人目に付くのは避けたいですね……」


皐月はジェノスの思惑を察知したのか、淡々と声を発していた。