事態を理解したのか、残りの侍が上段から闘兵衛を斬り裂こうと、太刀を振りかぶる。 『ギィン』 『ボグゥッ』 『ボキボキィッ』 全ての攻防の音色が、一瞬で響き渡った。 闘兵衛はその侍の懐に素早く踏み込むと、鉄甲で太刀を防ぐ。 それと同時に右前蹴りを侍の腹部に減り込ませ、肋骨の砕ける音を響かせるのだった。