「よいな?闘華……」


「……御命令とあらば」


闘華は鬼人の確認の言葉に、素直に従う。

思うところもあったが、命令ならばしかたがなかった。



「紅拳殿、闘華の補助をお願いできますか?」


「心得ました」


表情を緩ませて鬼人は、紅拳に頼み掛ける。

紅拳は笑みを浮かべて、了承の言葉を述べた。



「イヤっ!しかし……」


ランスは慌てて、反論の言葉を漏らす。


昨日の今日で入った仲間に指揮権を任す事など、自殺行為に等しい。

駆け付けた援軍が戦争のド素人では、単に危険を増やすだけだからだ。