「闘兵衛……、スマン」 1人部屋に取り残された桃華は、寝具の上で嗚咽を漏らしながら、ただ泣き崩れる。 自分の存在意義は、鬼鴉にとっての、歯車の一つであった。 築き上げてきたモノは、脆くも崩れ去る。 過去は裏切り、未来は失われた。 突き付けられた現実は、桃華の存在を、全て否定する。 今は、謝罪の言葉しか出てこない。 出会う事は、二度と無いだろう。 胸を痛める感情は、桃華を苦しめるダケだった。