「……船長殿は、中々の聞き上手のようね?」
コウケンは壁にもたれ掛かり、淡々と呟く。
紅拳。
亜細亜系、大陸生まれの女性である。
長い黒髪を頭頂部で丸く結び、布袋で一つに纏めている。目は切れ長で鋭く、小さな鼻に、小振りな唇、ソレらをまとめる小顔。
実年齢よりも若く見られるのが、紅拳という女性の印象である。
「大陸一と唄われる天才拳法家の貴女なら……、クロオニ殿をどう見るのかしら?」
挑発的な視線を紅拳に送りながら、ジェノスは尋ねるのであった。
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