今までの、そして決着を迎えようとしていた死闘を否定するかのような、無―


例えれば波風立たぬ海のように、澄み渡る青空のように落ち着いた雰囲気を、醸し出していた。


とりわけ、一番驚いたのは紅拳である。


戦闘中にあって闘志を消すなど、ありえない。


このような最高峰の闘いに於いては、なおさらであった。