『ビシャッ』 芝生の緑に、鮮やかな赤が彩る。 舞い散る血が闘いの愚かさを、物語っていた。 「カカカカッ……!!」 鴉の、異常な嗤い声が、中庭を支配する。 闘兵衛も嗤いながら、鴉に付き合う。 攻防は、些細な事― 裂傷― 擦過傷― 打撲傷― ありとあらゆる傷が、流れ出る血が、2人にとっては、自慰行為といえるモノであった。