「……主は、我だ」



鴉は嬉しそうに嗤うと、呟く。


「……」


闘兵衛は構え直すと、鴉と無表情のまま視線を絡ませる。


鴉は翼を広げるように、二刀を水平に構え、さらに口を開いた。



「我を、殺せ……」



ドクンッ―



心臓が、高く波打つ。



鴉に感化されるように、闘兵衛も嗤っていた。