『ボッ』 拳は、空を切る― さすがに、鴉はソレ以上の追撃を許さず、後方に跳び一撃を避けていた。 そのまま距離をとると、鴉は闘いの間を空ける。 高速戦闘から、静― 一瞬にして、嵐は止み、静寂が訪れる。 苦痛の表情より、歓喜の笑みを浮かべて鴉は向き直っていた。