分は鴉に比べ、闘兵衛の方がかなり悪い。


手数は同じでも、出血や斬り傷は、人体に大きく影響する。


同じ獣なら牙や爪がより長い方が、より深く突き刺せるだろう。


そして、ソレが生き死にを決する。


だが、この2人にはそんな事ですら些細なモノであるかのような、空気を漂わせていた。



血を啜り、肉を喰らい、骨を砕く―



凄惨な戦いであっても、ソレを望んでいる。


己を表現する術が、嬉々として蛮勇を振るい人を殺傷するしか、方法がなかったのであった。