不意に皐月の眼前から、鴉が消える。


「ッ!!?」


見失ったのではなく、消えたのだ。


一瞬、攻撃の手を止めた皐月の背後から、左腕を振り上げた鴉が、突然に現れる。



「「!?」」



銃佐ェ門と桃華はその鴉の電光石火の動きに、死の動きに、息を呑んだ。