防御だけで、精一杯である。


桃華は死を臭わせる斬撃をからくも防ぎながら、反撃の糸口すら掴めず、白刃の火花を幾度となく散らしていた。


片腕一本で太刀を振るい続ける鴉の持つ殺傷能力に、桃華は徐々に追い詰められていく。


「ぐぅっ……!?」


押し切られそうになる剣圧に、桃華は苦痛の唸り声を上げた。