「……へっ」 闘兵衛は両拳を眼前に掲げ腰を少しダケ落とし、右脚を半歩だけ前に出すという、構えを取る。 それは、いつもの闘兵衛の構えであった。 (……相変わらず抜き身の刀、だな……) 一寸の隙も無い闘兵衛の構えに、闘華は逆に心を落ち着かせる。 過去を識っているダケ、係わりが深い。 向かい合ってこそ、わかるモノがあった。