『グポン』



喉元から引き抜くように右脚を上げる闘兵衛は、冷酷にブレイドの死体を見下している。


断末魔の悲鳴すら上げる間もなく、ブレイドは、死んだ。


ソレは呆気ない、死であった。


ブレイドの人生が、満足のゆくものであったのかは、わからない。

棺桶に片足を突っ込んでいるような、死と隣り合わせの職業である。


穏やかな最後を、迎える事も出来たハズ―


求めなかった結果は、それに相応しいモノとなっていた。



鬼鴉に関わる人間が、また1人、散りゆく―



呪われた忌み名は、全てのヒトに重くのしかかるのであった。