「竜王術はお前が持ってるんじゃねぇ。“お前の中にいる帝の竜”が持ってんだ。何かしらの魔法を使えばそれを引き剥がすことも不可能じゃない」
「ほ、本当か、帝?」
帝の竜は短く、うむ、と答えた。
「りゅ、竜王術って世界最強の魔法なんですよね!? そんなのが悪い人の手に渡っちゃったら……!!」
「せかいせいふくだぁ――!!」
「そんなこと……させられないでござるよ……!!」
「でも……竜王術は世界最強の魔法なんですよね……。だったらそれを持ってる兄さんも同じと考えていいはずじゃ……」
「ダメやな」
紫音の言葉をさえぎるように、今までずっと沈黙を保ってきた常磐が口を開いた。
「確かに竜王術は最強や。でもそれは帝の竜の力であって麟紅の魔法やない。麟紅が使えんのは予知眼だけや」
その言葉を最後に、カーキーの講義は終わった。
「ほ、本当か、帝?」
帝の竜は短く、うむ、と答えた。
「りゅ、竜王術って世界最強の魔法なんですよね!? そんなのが悪い人の手に渡っちゃったら……!!」
「せかいせいふくだぁ――!!」
「そんなこと……させられないでござるよ……!!」
「でも……竜王術は世界最強の魔法なんですよね……。だったらそれを持ってる兄さんも同じと考えていいはずじゃ……」
「ダメやな」
紫音の言葉をさえぎるように、今までずっと沈黙を保ってきた常磐が口を開いた。
「確かに竜王術は最強や。でもそれは帝の竜の力であって麟紅の魔法やない。麟紅が使えんのは予知眼だけや」
その言葉を最後に、カーキーの講義は終わった。