「…好きだよ、寧々。」
――これがずっと
君に伝えたかった言葉。
寧々の頬を伝う涙を指先で拭い、俺は優しく笑った。
「…寧々は?」
そう尋ねた俺に、寧々も涙を流しながら小さく微笑みを返してくれる。
頼りなく、眉を下げて。
「…あたしも、好き。」
重なった手のひらから
零れ落ちる彼女の笑顔に、俺は再び寧々を自分の胸に引き寄せた。
…寧々。
『好き』
その一言が伝えられず
俺たちはどのくらい、遠回りをしたのかな。
それでもさ、辿り着いた答えは
きっと間違ってなんか、なかったよね。
二回目の告白は
俺たちの新しいスタート。
君と俺の気持ちは
ようやく、繋がった。