「俺は謝らない。あの夜のこと。好きな女、抱けたから…


…だからセンセイも、俺の気持ちに逃げないで。
俺のことだけ考えてよ。センセイの頭の中、俺でいっぱいにしたい。

心も、カラダも」




「桐谷…クン」




ズシン、っと重みがはいった。



「指輪…返すよ。」


そう言ってあたしの手を掴み、手のひらの上に指輪をのせた。



「これは、センセイのモノだから」



そう言って、ニコってカワイイ顔で笑うんだ。



「…うん…」