「プリンセス様!!握手して下さい!!!」

「プリンセス様!!おサイン頂けますか!!??」

「あ、貴方ズルい!!!プリンセス様、私にも!!」



「………はぁ??」

「キャーーーーーーーー!!!!!!姫様の声、低くて素敵ーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!」


黄色い声がいくつも重なって響く。

その声は、俺の耳の神経をも震わせた。


「え、何?何なの?プリンセスって、え?」

やっと人間らしい言葉が出せたと思ったら、


「あっ、コラー!!!おまえ達ーーー!!!!……ったく!!また今年もこれか!!!」


怒涛の声がとびだした。