「いやいや、そんなワケない。しっかりしろ、アタシ。」
「強く頭を打った事による、一時的な錯乱症状よ…。きっとそう!そうに違いない!!」

美咲は俯きながら何度もブツブツと呟くと、強く左右に頭を振った。

そりゃあ、こっちだってこれが夢ならどんなに良い事だろうとは思うよ?
だが、悲しい事にこれは現実なのだ。