「あー、疲れた。」

健吾はミュールを脱ぎ捨て玄関に放り投げると、居間のソファーにどっかりと横になった。

(ちょっと!服がシワだらけになるでしょ!?ちゃんと着替えてよ!!)

「あ〜、確かに。女って大変だな?ブラジャーも服もキツくっていけねーや。」

その場で服を脱ごうとする馬鹿。
あらぬ方向を見ながら、ボタンを一つ一つ外していく。

(目ぇ瞑る!)

「へいへい。」

健吾が渋々目を瞑る。

本日2度目の、アタシらと服の格闘が始まった。