「先生!命に別状は無い筈じゃ…」

「強く頭を打った事による、一時的な記憶障害でしょう。何、すぐに良くなりますよ。」

医者に詰め寄るおばさん。
そして焦りながらおばさんを宥める医者。

この状況で「俺は美咲じゃないです」なんて言える訳がない。
もし、言える奴がいるとしたら、余程の猛者か只の馬鹿かのどちらかだろう。