何で目を見て
答えてくれないんだ?

嫌いじゃないけどって
何だよ…

はっきり言ってくれよ

『嘘。俺の目を見て
言えよ!千穂!俺の
目を見て嫌いって
言ってみろよ!』

言葉が強くなってしまう

自分の感情を
さらけ出してしまった

千穂は…

泣いていた

千穂の綺麗な瞳から
涙がこぼれていた

とっさに千穂を
抱きしめていた

小さく震えている
千穂をしっかり
自分の腕の中に抱いた

『そんなに俺じゃ
ダメなのか?』

千穂は首を横に振った

そして俺を傷付け
られないからと言った

何だよ、それ

俺には意味が全然
わかんないよ

俺は聞き返した

『私には遠距離は
耐えられないよ』

やってみなきゃ
わかんないじゃないか

『決め付けんなよ!』

何で千穂はそんなに
曖昧な事ばかり言うんだ

嫌いじゃないけど
好きじゃないとか
俺を傷付けたくないとか

そうかと思えば
遠距離は耐えられない
なんて言い出す