お茶で濡れたままご飯を食べる。
...寒い季節じゃなくてよかった。

正直やっぱりか,って気がするだけだ。
何も驚くことはなかった。
あ,キツネの好みが荒井だってことが驚きかな。

チャイムが鳴っても戻りはしない。
ただ空をみつめて考えていた。


あたしは必要ないんだってさ。
知ってるよ,あたし。


子供のころも友達はいなかった。
何もしてないのにつまらないことで嫌悪された。
要は慣れ,だ。

自分の存在は何なんだろう。
学校は,他人は『あたし』の存在を必要とはしていない。
モノとしてのあたしだけを必要としている。


親だって。
あたしがいい子であればいい。
ただそれだけ。
世間体が気になってて向いてる方向はあたしと逆向き。


虚しさ。
もうそれしか感じなかった。
苦しさ通り過ぎて何も感じなくなった。


カラになったお弁当箱を閉じ,また空を見上げる。

空気があって空があって宇宙があって....
どこまで続くのだろう。
世界は広い。
しかし人は狭い存在だ。
とても狭い場所で生きている存在だ。