「あーあ。レオの弱み握れるかなぁって思ったのに」


「弱みぃ?んなもんねぇよ」


つまんないの、と口を尖らせるメイ様を、レオ様は面白そうに見る。



…レオ様は、気づいているのだろうか。


その瞳が、優しさを含んでいることを。


「…ってかロゼさ、メイ相手だとよく喋るよな」


「え?そなの?」


2人してこちらを振り向くので、私は目をしばたかせる。


「はあ…そうですか?」


そう言ってから考えて見れば、確かにそうかもしれなかった。


それは、メイ様が私に対し、何の媚びも含んでいないからかもしれない。


「ま、妹いたらこんな感じだよな」


レオ様の発言に、メイ様はムッとした。


「子供っぽいってこと!?」