メイ様がこの城へ来てから、一週間は経った。


もうとっくに理解しているものだと思っていたが…。


「…メイ様。この前の紅玉祭のこと、覚えてます?」


「え?ロゼ、まだ根にもってたりする!?」


「いえ、そうではなく…」


あの日、メイ様は無事に見つかったらしく、レオ様と私の元へ来た。


そこで、散々謝られ、逆に私が悪いことをした気になった。


「そうではなく、レオ様が大変女性に好かれていることです」


この一言で、メイ様の周りの空気の温度が、一気に下がった気がした。


…おそらく、私の気のせいだろう。


「…よく覚えてるけど」


「…レオ様は、そのことがお気に召さないのです。」


そこで、メイ様が顔をしかめた。