ロゼリナータ(200)。


100歳の頃から、レオ様にお仕えしている。



『ろぜりなーた?長いから、ろぜでいいか?』



当時80歳のレオ様にそう言われ、私の名前はロゼに定着しつつあった。


呼び名など、何でもいいのだけれど。



「ローゼッ!」



名を呼ばれ、振り返ると、ついこの間魔界に来た人が駆け寄って来た。


「…メイ様」


私を呼ぶ際に"様"つけない、数少ない1人。


レオ様の、花嫁候補。


「ロゼ、今時間ある?」


「…どうしてですか?」


そう聞くと、メイ様はにっこりと笑って答えた。


「お茶会しよ!!」


「………はあ」


間の抜けた返事を返してしまったにも関わらず、メイ様は気にすることなく楽しそうに続けた。