ただでさえ、どうしていいかわからない俺に、


「…ごめんね」


なんて、妙な素直さを表すメイ。


昨日今日の態度が、まるで嘘のようだ。


…否、今の態度が嘘なのか!?



取りあえず、これは決して幻覚ではないことがわかった。


つまり俺は、メイに抱きつかれている。



改めて認識すると、急に恥ずかしくなった。


頭が混乱して、返す言葉が見つからない。


「―っていうか、レオのせいだからねっ!」


離れるメイの体。


俺はその言葉にも反応出来ず、目の前のうつむくメイをただ見るだけ。


「…ちょっと、聞いて―――」


顔を上げたメイと目が合い、メイが驚きの表情を浮かべる。


その時初めて、俺は顔が火照っていることに気づいた。