「………レオ?」


俺がいることに信じられないのか、メイは疑問系で俺の名を呼ぶ。


言いたいことはたくさんあった。


けど俺は、心配すると怒鳴る癖があるらしい。


「お前なぁ!! 急に消えんなよ!!」


「…気づいて、たの?」


「はぁ!? 気づくに決まってんだろ!」


最初に気づいたのはロゼだけど。


メイの表情が和らいだのを見ても、俺は怒鳴り続ける。



…ったく、どれだけ心配したと思ってんだ!?


昨日のアレといい、今日といい…。


「落下の次は誘拐か!? お前、おてんばなのもいい加減にっ…」


言葉が、途切れた。


今この瞬間が信じられなくて、目を見張る。



………メイが。


メイが、俺に抱きついてる?



「…メイ?」



何かの幻覚かと疑い、声音が和らいでしまった。