いきなり2人は嫌だろうな、ってちゃんと考えたんだからな?


祭りが嫌いなロゼに、わざわざ頼み込んでまでしたなんて、メイが知るはずないけど。





*****


…ある程度は、予測出来た。



「レオ様―――っ」



けど見つかるの、早くねぇ?


あっという間に女に囲まれる。


すぐさま、俺は表の顔に切り替えなきゃならなかった。



小さい頃から、親父の背中を見て育った。


"貴族らしく"


それが親父のモットーだった。



俺もそれに巻き込まれ、"嘘の顔"という仮面を被った。


今では、もう慣れた。



そんな"嘘"の俺に、女は寄ってくる。


上っ面だけで判断されて、いい気分はしない。


けど俺は、嫌な顔せずにいつも通りに対応した。