頭の上から降ってきたのは、怒号。
あたしは驚いて黙り込む。
「こんな時間に何やってんだ!! 空飛んで逃げようとでも思ってんのか!?」
「…ち、違…」
「俺がたまたま屋根の上にいたからいいものの!もし…」
「ちょ、ちょっと待って!」
今、物凄いことサラッと言ってた気が。
話を遮られたからか、レオはぶすっとした顔で聞く。
「…んだよ」
「ど、どこにいたって?」
「屋根の上」
…聞き間違いじゃなかった。
「何でたまたま屋根の上にいんのよ…」
「俺の特等席だ。悪いかッ」
悪くないけどさぁ。
あたしは呆れつつも、レオの顔をちらりと伺う。
あたしの視線に気づいたレオが、顔をしかめた。