満天に輝く、星。
辺り一面の黒に、散りばめられた小さな光。
「きれー…」
今まで見たことないほどの綺麗な景色に、思わずため息をつく。
「魔界にも…こんな景色あるんだ…」
勝手に、暗くてじめじめどろどろしてるって思ってた。
でも、もしかしたら…
あたしの世界と、そんな変わらないのかもしれない。
「この空は…あたしの世界とつながってるのかな…?」
手を伸ばせば、その光をつかめそうな気がした。
無意識に、窓枠から身を乗り出す。
メキッ
「………メキ?」
しまった、と思ったときにはもう遅くて。
長年使われてない=部屋自体傷んでるという事実に今更気づく。
「きゃあああぁぁッ!!」
部屋の一部もろとも、あたしの体はまっさかさまに落ちる。