「人間界では毎年、魔界とつながる日があるってこと!?」
「魔界で10年に一度だから、そうだな」
そんなに頻繁につながっちゃっていいの!?
…それよりもっ…。
「やっぱりあたし、薔薇姫の子供じゃないよ」
レオは怪訝そうな顔をした。
「…何で」
「だってあたしのお母さん、瞳蒼くないもの」
そう。
両親共に、真っ黒な瞳。
だから、絶対違う。
…そうであってほしいと願って、あたしはレオを見つめた。
レオはため息をついて、ロゼを振り返る。
ロゼは軽く頷いて、あたしに向かって話し始めた。
「…当時に書き記された一部の書物によりますと、薔薇姫様を人間界へ送る際、魔族に二度と見つからないようにと、男性が瞳の色を魔術で変えたとの情報が」