そんな俺の後ろを、しつこいくらいに追いかけてくる親父。


「レオ、朝食冷めるぞ」


「そうだな」


「ロゼが可哀想だぞ」


「そうだな」


「あ、俺明日で魔王辞めるから」


「そうだな…」


―――って。


「はぁ!? ちょっと待て!!」


俺は思わず足を止め、思いきり振り返る。


魔王を、辞める!?


「んなことサラッと言うな!!」


「真面目に言ったって、意味は変わらないだろ?」


いや、そうだけど!


そういう問題じゃないだろ!


「後任はどーすんだよ!」


冷静な親父に対し、焦る俺。


何でこう、次から次へとややこしくなるんだ。



頭が痛くなってきた俺に、親父はまたもやサラリと言い放った。



「お前が次期魔王だ、レオ」



………………は!?