「………メイ」


あたしの名前を呼ぶのは、大好きなあなた。



「レオ…」



―――大好き。


結局、この一言は言えなかったけど。


あたしはいつでも、あなたを想ってる。



"サヨナラ"は言わない。



これは、別れじゃないから。


あたしたちの…新たなスタート。



だからあたしは、飛びっきりの笑顔で、





「ありがとう!」





そう、伝えるから。


だから…笑って。



足元の魔方陣が、光り出す。


そして徐々に、辺りの風景が霞んできた。



―――ありがとう。



最後に見えたのは、大好きなあなたの、大好きな笑顔だった―――…