「ネオ、いろいろありがとう」


辛い過去を話してくれて。


あたしなんかを…好きだって言ってくれて。


「メイさん、わたくしたちはお友達ですわよね?」


「もちろんだよ、マレッタ」


マレッタとは、いつの間にか仲良くなったね。


逃げ出したくなったとき、励ましてくれた。


本当にありがとう。


「…メイ様…」


「ロゼってば、最後ぐらい笑ってよ!」


いつも仏頂面のロゼ。


でも何回か、微笑んでくれたことがあったっけ。


ロゼの作る料理、すっごく美味しかった。



みんなみんな、大好き。


言葉だけじゃ足りないよ。



この魔界で過ごしたのは、たった数ヶ月だけど。


何年も前からの友達のように…一緒の時間が楽しかった。



最後なんだから、泣いちゃダメ。


そう自分に言い聞かせ、あたしは笑う。