金髪に、真紅の瞳。


レオは完璧にお父さん似なんだなぁ、とか呑気に考えてしまう。



―――レオ。


あなたのことを考えると、こんなにも苦しいよ。


「…単刀直入に言おう。レオの結婚の申し込みは、なかったことにしてもらいたい」


「………」


「レオの命が懸かってるんだ」


…わかってるよ。


あたしと結婚することで、レオの身が危険に晒される。



…ううん。


あたしに関わるだけで、危ないんだ。



それだけじゃない。


今、ネオやマオさんも巻き込んでる。


あたしは、貴族にとって疫病神でしかないんだ。


「…君だって、レオに迷惑をかけたくないだろう?」


"あきらめろ"って。


"帰れ"って。



そんな言葉が、マオさんからじわじわと伝わってくる。