天気がいいから、大きな庭でお茶会の最中。
白い丸テーブルに、白い椅子…だったらよかったのに、残念ながら真っ黒。
うん。
もう慣れた。
ロゼが作ってくれたクッキーを頬張っていたあたしは、テーブルの上に映った小さな影に気がついた。
「………?」
疑問に思い、ふと顔を上げると、目に映ったもの。
―――空に、人。
その光景を見た瞬間、あたしは目を見張った。
「…るれれ、レオ」
「…は?舌回ってねぇぞ」
あたしは、空の一点を凝視したまま、レオの服を引っ張る。
「あ…ああ、あれ」
「?何だよ」
必死に空を指差すあたしを見て、レオがその方向に視線を向けた。