『…芽依、永遠ってあると思う?』


『え?何言ってるの、お母さん』


『お母さんはないと思うの』


『…えー。そこは、あるって信じるとこじゃないの?』


『だって、終わりは必ず来るのよ』


『んー…』


『別れも、いつか絶対訪れるの』


『………』


『その"サヨナラ"までの時間を永遠と呼ぶのなら、私は永遠なんていらないわ』


『…お母さん?』


『あらやだ。ごめんね芽依。変なこと訊いて』


『ううん』


『でもね、こう思うの。永遠はそこにあるんじゃなくて、つくるものなのよ』



―――ある日の会話。


あのときは…意味がよくわからなかったけど。





今のあたしなら、悲しいくらいわかるよ―――…