「ちょっ…え!? 兄貴が好きなんだろ!?」
「…うん」
「結婚申し込まれてんだから、それ受けて万々歳じゃん!!」
「…うん、そうかもしれないんだけど…」
言葉を濁すあたしに、ネオは呆れた顔でため息をついた。
「さっぱりわけがわからないんだけど」
どう答えていいかわからず、あたしは苦笑した。
レオが好き。
だけどね?
やっぱりレオが必要としてるのは"薔薇姫の子"なんじゃないかな。
過去の話を聞いて、そう思った。
叔父さんが"薔薇姫"を逃がした。
だから、レオはその汚名返上の為に、"薔薇姫の子"を手に入れようとしてるんじゃないか、って。
そう考えないと、会ってすぐあたしに"メイが欲しい"なんて言った理由がつかないから。
だとしたら。
それであたしはレオのお嫁さんになって。
"幸せ"って、言えるのかな。