何気なく問いかけられたその言葉に、あたしは思わずピクリと反応してしまった。


それと同時に、すぐ近くから聞こえるネオの笑い声。


「わっかりやすすぎ。メイ、嘘つくの下手なタイプだろ」


「~~~ッ」


恥ずかしくて、あたしはネオの体を無理やりはがした。


…自然と、絡まる視線。



あたしを見るネオの瞳は、レオと同じようで、どこか違う。


その瞳に見とれるあたしに、ネオはゆっくりと口を開いた。



「…兄貴じゃなきゃ、ダメかな」



その意味がすぐ理解出来ずに、あたしは「え?」と小さく声を洩らす。


「兄貴から聞いた。メイに結婚申し込んだんだろ?…それ、兄貴じゃなくて俺じゃダメかな」


「…ネオ?それって…」


「一目惚れしたんだ。魔界に残るなら、俺と結婚して欲しい」


…そんな真剣な瞳で、言わないで欲しい。