「いいか?貴族何だか知らないが、僕はお前の本性を知ってるんだからな!」
ビシッという効果音がつくように、カイルさんは人差し指をレオに向けた。
レオはカイルさんに近づき、その人差し指をいとも簡単に払いのけた。
「…それが?」
笑顔で問いかけたレオだけど、瞳が笑っていなかった。
冷たいというより、相手をからかってるように見える。
「…っ、いいのか!? 僕はすぐにでもお前の本性をバラせるんだぞ!?」
「ちょっと、待っ…」
あたしが止めに入ろうとすると、レオがどす黒い声で言い放った。
「バラしたきゃバラせよ。痛くも痒くもねぇ」
カイルさんと一緒に、思わずあたしまで固まってしまった。
…何か、今すっごくレオが魔族っていうか…悪魔に見えた。